朧気。 ~私が四兄姉に入った理由(わけ)~【博雅編】

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~私が四兄姉に入った理由(わけ)~【博雅編】 

これは・・・私が四兄姉に入る以前の話だ・・・。
--------------------壱、憧れ抱いて

博雅は、東の方角に位置する城・源家嫡男として生まれた。
父は権力と莫大な富を持って東の地域一帯を支配し、母は富の力で揺さぶられた絶世の美女で元花魁。
裕福に育ち、両親から深い愛情を注いで大きくなった博雅にも一つだけ知らない物がある。
それは外の世界。
外の世界に興味を持ったのは、彼が12歳の時だった。

家老「さぁ博雅様、学問のお時間でございます。・・・博雅様?」

博雅「・・・爺、城下の世界はどんなものだ?」

家老「城下・・・でございますか。何故急に?」

博雅「私は此処の嫡男であり、何一つ不自由なく生まれ育った。だが、それ故外の世界も気になる。一度外に出てみたい」

家老「な、なりませぬ!!外の世界は危険が多ございます!外は野盗や妖怪、それに侍がおりまして・・・」

博雅は家老の発言を無視して、父の元にやって来た。
そして、外出したいと言い出す。

博雅「・・・父上、お話がございます」

兼道「何だ、可愛い私の嫡男坊」

安曇「何でもおっしゃいなされ・・・私達が叶えてあげる・・・ふふっ」

博雅「私を、外の世界に連れて行って下さい」

両親と家臣達は、顔を顰めた。
博雅を外敵から守る為とはいえ、この12年間一度も外出させたことがない。
しかし、子供には甘かった二人は博雅の外出を渋々認めた。

兼道「・・・分かった、お前の望みなら仕方あるまい」

安曇「農民に虐められたら、すぐに報告するんだよ?!その農民に罰を与えるから・・・」

博雅「はい・・・」

博雅が外の世界に行きたがるのには、理由があった。
それは・・・検非違使という職業に憧れを持っていたからだ。
天皇に仕え、悪人を処罰する姿がカッコよくて目に焼きついていたらしい。
外出を認められた直後、何人かの家臣を連れて真っ先に検非違使達の元へ駆け寄った。
そこで、四兄姉試験の事を聞かされる。

検非違使「これはこれは、博雅様」

博雅「私、いつか貴殿のような都を守る検非違使になりたい!それが私の夢だ」

検非違使「・・・その時は、我々がご指導致しますれば」

博雅「うむ」

検非違使「(今時検非違使になりたいという子がいるとは・・・感心感心)ならば博雅様、もうじき晴明殿の屋敷で開かれる”四兄姉試験”を受けてみればいかがでしょう?」

博雅「四兄姉試験?それは何だ」

検非違使「晴明殿ご指導の下、そこで修行をして天皇様に認められた4人の童子達が四兄姉の名を名乗れるのでございます。言わば、都の守り人。受かった者には、珍しい物も贈呈されるとか・・・」

博雅「四兄姉・・・都の守り人・・・。よし、私もその試験を受けに参る。試験はいつだ?」

検非違使「5ヵ月後にございます」

博雅「5ヵ月後か・・・こうしてはおられぬ!爺、すぐに城へ帰るぞ」

家老「はっ!」

城へ帰ってくるなり、博雅は机に向かって勉学や体術を始めた。
あまりに急な行動を取った博雅に、両親は困惑する。

兼道「博雅、急にどうしたのだ!?」

安曇「そうよ、何があったの?」

博雅「私は、この家の跡継にはならぬ」

兼道「ええっ!!!?」

博雅「検非違使殿に教えてもらったのだ、この都を守る四兄姉試験があると・・・。私はそれに合格し、天皇様に認められた者の一人になるって」

兼道「ならば博雅、その試験はお前が受かるように大金を払おう」

傍弱無人な父の振る舞いに博雅はブチ切れて、説教を始めた。

博雅「いい加減にして下さい父上ッッ!!!!」

兼道「・・・・・・」

博雅「私はもう、金や権力で人を買うのは嫌なのだ!!!今は、自分の力で試験に望みたい。頼むから私の夢を奪うな、邪魔するなッッッ!!!・・・父上の顔なんかもう、見たくないっッッ!!!」

急に説教した博雅に、兼道は驚いた。
今まであんな態度を取った事がなかった彼が、珍しかったからだ。
過去に行ってきた事全てを、反省した。

兼道「今まで、私に対してあんなに怒鳴らなかったのに・・・」

安曇「・・・博雅はきっと、独り立ちする時がきたのよ」

兼道「独り立ち・・・だと・・・?」

安曇「あの子は以前から検非違使になりたいと、ずっとおっしゃってたじゃありませんか。それなのにあなたは言い分無視して、自分の考えを押し付けて・・・一度でもあの子の意見をまともに聞いた事があったの?」

兼道「・・・なかったな・・・」

安曇「私達はあの子の両親。遠くから見守ってあげるのが親の務め・・・今はそっとしてあげましょう」

兼道は、襖越しから博雅に謝った。
先に謝ったのは、博雅の方。
男同士、親子の会話が続く。

博雅「父上・・・怒鳴ったりしてごめんなさい」

兼道「・・・もういい、父上が悪かった。お前に、後継者になれと言ったのが間違いだったな。今まで、無理を押し付けてごめんよ・・・」

博雅「私は・・・」

兼道「四兄姉試験、頑張れよ・・・。」

その日以来、博雅はただ一人試験勉学に望み続けた。


-------------------------弐、これが出逢いの幕開け

試験当日の五ヵ月後、宮廷には沢山の親と子が集まっていた。
皆、試験を受けようとする子供らしい。
中には女の子が複数いる。

兼道「ほぅ、女子もおるのだな」

一斉にみんな、博雅を指差した。

子供?「あっ、博雅様だ」

子供?「金持ちはいいよな~、どうせ試験の合格も金で買うんじゃねーかー?」

その言葉を聞いて、博雅は強気な態度で言い返した。
子供達は少し怯える。

博雅「生憎だけど、私は自分の実力だけで挑んで合格すると決めている。お前達には負けないからな」

子供?「な、何だよ!偉そうに!!」

子供?「お前みたいな金持ちはなー、すぐに落ちちゃうっつーの!!」

そんな時、一人の女の子が言い返してきた。
それはガサツな見た目の少女で、気が強い子だった。

?「アンタ達だって、努力もなしに落ちるわよ!」

子供?「うるせー、ブス」

?「なんですってー!!!?もう一回言ってみなさいよーーーー!!」

子供?&?「わーーーーーーー!!!」

?「ったく、礼儀をしらないバカなんだから。・・・アンタも金持ちだからって、あんな連中の相手しちゃダメだよ」

博雅「う、うん。それより、お主は親と一緒ではないのか?」

?「あたし?此処まで一人で来たわ」

博雅「すごいな・・・」

?「アンタあたしより上のくせに、まだ親と一緒にいるなんて・・・いい加減親離れしたらどうよ?」

博雅「・・・」

二人が話している背後から、物珍しい双子が覗き込んで来た。

?「あの人、お金持ちみたいですー」

?「お着物立派ですねー」

博雅「お前達、双子なのか?」

?「はい、双子です」

?「アンタ達も、試験に来たんだ」

?「はい」

博雅「この100人いる中で、受かるのはたったの四人・・・か」

?「お互い、残ってるといいわね」

博雅は誰が残っても落ちてもおかしくないと思い、受かりたいという気持ちだけを持って試験に望んだ。


                      【博雅編】終
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プロフィール

朧幻龍

Author:朧幻龍
京都に強い憧れを持つ大阪在住の変態女人絵師
蒼龍ファミリーと安倍四兄姉の生みの親

リアルとブログでは性格が真逆
映画GS美神の蘭丸に対して異常な性欲を抱く

好きなもの:にゃてんし、my創作キャラ、七人隊、蘭丸
信じるもの:自分の才能と絵の腕前、安倍晴明と織田信長の威光

秋山澪

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