朧気。 ~私と弟子達と~【晴明編】

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~私と弟子達と~【晴明編】 

これは私が、博雅達を一人前の四兄姉に育てるまでの物語だ。
---------------------壱、四兄姉試験

五十年に一度、安倍家の人間は必ず”四兄姉試験”を実施しなくてはならない。
四兄姉試験とは、天皇の命令の下、安倍家に生まれた陰陽師が師となり、里の守り人となる人間男女の童子を四人見つけなければならない。
見事晴明の試練をクリア者は晴れて晴明の弟子となり、守り人”安倍四兄姉”と認められ、珍しい物を授与される。
その珍しい物が何なのかは、渡された者にしか分からないという・・・。
晴明と空幻は、その準備を進めていた。

空幻『いよいよ今日やな~、晴明はん』

晴明「うむ・・・。今年もまた、九十六名の童子が落選して帰って行ってしまうのだな」

空幻『・・・あっ、百人ガキんちょが来おったで』

晴明「・・・ではこれより、四兄姉試験を始める。始める前に、説明をしよう。試験は2つあり、”体力”・”霊能力”を扱う。見事私の課題を越えた四人だけが弟子となり、四兄姉を名乗れる資格がある。説明は以上だ」

空幻『ほな壱番の子、そこの屋根登ってみ。縄を使わずにやで?』

壱番の子供「・・・う・・・うぅ・・・。登れません」

空幻『失格。次、弐番の子』

帝「はーいっ!!」

二番目に試験を受けたのは、帝だった。
風魔に体術を教わっていた彼女からすれば、簡単に登れる高さだ。
思いっきり反動をつけて跳躍し、軽々と屋根を登った。

空幻『おおっ、よぅやりよる!』

晴明「1次試験通過」

空幻『参番の子。・・・おーい』

参番の子供「ひっ!!」

空幻『試験やらんで何で逃げるねん?』

参番の子供「こ、高所恐怖症で・・・」

空幻『じゃあ、失格でええねんな。次、四番の子』

四番の子供「えいっ!!」

空幻『合格。あんた、伊賀の出身か?』

四番の子供「はい、伊賀忍者の子です」

空幻『次の試験頑張りや?・・・はい、伍番の子』

博雅「(よしっ、何も考えずに・・・。無心になるんだ、無心に・・・)」

博雅は、目を閉じて軽やかに屋根まで跳躍して着地を決めた。
その珍しいやり方に、晴明は食いつく。

晴明「(目を閉じて跳躍に挑むとは・・・中々大した子供だ)」

空幻『次、六番の双子』

椿「はーい」

燕「はいっ」

空幻『お見事、合格や』

椿はとろい走りでスタートダッシュを始め、まるで体操選手のように華麗に跳躍を決めて着地。
続いて燕は物凄い瞬発力で走り、アクロバティックに跳躍して着地した。
その後、序盤から95人近く試験に落ちた子がいて、1次試験通過したのはたった5人のみとなった。
2次試験は、晴明がお手合わせするようだ。

空幻『2次試験は、自分の持つ霊能力の武器が必要になるで。お手合わせするのは、晴明はんや。今から晴明はんが式神で妖怪出しよる、それを退治した上位四人が合格者になれる。対戦する人物は、晴明さんに指名権が与えられる』

晴明「・・・晴明では、お手合わせ願おうか。まずは・・・そこの忍くん」

四番の子供「はいっ!どこからでもかかって来い」

晴明「出でよ、大鬼」

大鬼『ウオーーーーーーーーーーーーーーーー!!!』

四番の子供「悪霊、退散ッッ!!!」

晴明は、体長3mはある大鬼を繰り出して来た。
忍の少年は多少霊力持ちらしく、御札で対抗する。
だが、効果は全く無しだ。
大鬼には、傷一つ付けられないまま失格となってしまった。

四番の子供「そ、そんな・・・!!」

空幻『晴明はん、相手はガキんちょやで?ちょっと手加減したったら・・・』

晴明「こんな試験で、手を抜いてどうするのだ。これから先、もっと厳しい試練や強い妖怪と闘ったりするのに・・・」

空幻『せやなぁ』

四番の子供「うわぁッッ!!」

空幻『勝負あり!四番の忍、失格』

晴明は、試験に落ちてしまった忍を優しく慰めた。
そして、今後の事を語り始める。

四番の子供「あとちょっとだったのに・・・」

晴明「お主はよく頑張った。その力を生かせば、今後お主は立派な忍者になれるハズだ」

四番の子供「・・・はいっ!!」

空幻『次、双子ちゃん』

晴明「ふーむ、二人いるからなぁ・・・。弟の方からでいいか」

空幻『ほな弟の方、鬼の相手やるんやで』

燕「分かりました」

晴明は、新たに大鬼を出した。
燕は小さい躯に大きな長刀を構え、真っ向から鬼に立ち向かった。
すると空幻は、刀に目を向ける。

空幻『・・・?あの長刀・・・妖刀鴉丸やないか!!』

晴明「ああ、烏天狗と勝負して勝った者だけに授けられる妖刀だな・・・。するとあの子は、烏天狗に勝ったという事か・・・」

燕「とったぁぁぁぁぁぁ!!」

空幻『・・・倒しおった・・・』

晴明「合格。・・・ん?」

燕は長刀片手に鬼の肩によじ登り、式神の鬼の首を叩っ斬った。
その傍ら、椿は式神の鬼の躯を癒そうとしている。

椿「式神さん、だいじょーぶですかぁ?今お怪我治してあげますね」

空幻『晴明はん、あの子』

晴明「しっ、あの娘の行動を見ろ。式神にも関わらず、怪我の介抱をしている・・・。四兄姉の介抱役に向いているとは思わぬか?」

空幻『・・・向いてるなぁ』

晴明「お姉さんのお主は、弟の試験の乱入をしたが、その優しい行動力に便乗して合格とみなす」

椿「私、鬼さんと戦ってませんけど・・・」

晴明「それでよい。お主のその治癒の役目は、四兄姉にとって役に立つ・・・」

空幻『あと二人やな』

晴明「・・・ならば、二人で鬼を退治してもらおうか」

帝「えーっ?!二人でやるの?」

博雅「よいではないか、協力して鬼を倒そう」

帝「しょうがないなぁ・・・」

3度鬼を召喚させ、最後は帝と博雅によるタッグ戦となった。
急に博雅は、自分が囮になると言い出す。

博雅「私が囮になって、この竜笛を奏でる。その隙に、鬼を倒して欲しい」

帝「そんなことして大丈夫なの?!」

博雅「大丈夫、勝てる勝算はある」

大鬼『ウガーーーーーーーーーーーーーーー!!!!』

博雅「今だっ、背後に回れ」

帝「もうっ・・・どうなっても知らないんだから!!!」

博雅が竜笛を奏でると、鬼は怯み始める。
その間、帝は背後から短刀を構えて鬼の背中を引き裂いた。

空幻『おおっ、えぇ闘い方やん!!』

晴明「・・・二人共、合格。そして残った四人を、安倍四兄姉と認める」

・・・こうして、四兄姉試験は終了した。


---------------------弐、新たな屋敷生活

翌日、四兄姉試験に受かった4人の両親が集まり、天皇・晴明を通じて任命儀式が宮廷で行われた。
正装の狩衣に身を包んだ4人の子供、博雅・帝・椿・燕は天皇の前で正座をした。
まず始めに、晴明が天皇に説明する。

晴明「これより天皇一同に成り代わり、我が安倍家に伝わる”四兄姉任命の儀”を執り行なわさせて頂きます。尚、こちらにあらせます四人の同時は昨晩、試験にて受かった者達にございますれば・・・」

天皇「この四人が後の・・・守り人か」

晴明「はい。後は私が彼らを屋敷で預かり、面倒を見て、立派な陰陽師と育成させましょうぞ・・・」

天皇「ほぅ、それは楽しみだ。ははっ」

晴明「では名を呼ばれた者、私の前に跪いて頭を下げなさい。・・・源家嫡男・源博雅」

博雅「はい・・・」

空幻は四つの勾玉の首飾りが乗せてある木箱を、晴明の前に置いた。
その首飾りは、それぞれ色が違う。
まず藍色の首飾りを、博雅の頭に通した。

晴明「お主を安倍四兄姉長男及び、東の守り人・青龍の主と認める」

博雅「・・・ありがとうございます」

次に帝。
今度は、薄紫色の勾玉がついた首飾りを帝の頭に通した。

晴明「早村家姫君・早村帝」

帝「はいっ!」

晴明「お主を安倍四兄姉長女及び、西の守り人・白虎の主と認める」

帝「ありがとうございますっ」

3番目は、椿。
少し赤紫がかった勾玉の首飾りを、頭に通された。

晴明「上篠家巫女・上篠椿」

椿「はぁい」

晴明「お主を安倍四兄姉次女及び、南の守り人・朱雀の主と認める」

椿「ありがとうです」

最後は燕。
青緑の混ざった勾玉の首飾りを、頭に通される。

晴明「上篠家神主・上篠燕」

燕「はい」

晴明「お主を安倍四兄姉次男及び、北の守り人・玄武の主と認める」

燕「ありがとうございます」

空の木箱を回収すると、空幻は天皇の前でお辞儀した。
最後は晴明が締め括り、儀式は終了する。

晴明「以上を持ちまして、”四兄姉任命の儀”を終ります」

天皇「おお、見事な儀であった」

宮廷の門を出ると、博雅達の両親が駆け寄ってきた。
最後の別れの挨拶をしに来たらしい。

兼道「晴明殿!」

美影「晴明さん」

桜「晴明様」

晴明「何ですか・・・」

兼道「息子達を、宜しくお願いします」

晴明「・・・分かりました。この子達の面倒・それに命は、私が最後まで見て差し上げます。何かあれば、式神で伝達いたしましょう」

博雅「父上、私・・・任務を頑張る」

帝「姉ちゃん、暇が出来たら逢いに行くね」

椿&燕「母上っ、また実家に帰るから!!」

桜「・・・うん・・・うん・・・」

晴明「では・・・」

晴明と空幻は、四人の子供達を連れて晴明の屋敷にやって来た。
新たな命令が出されるまで、晴明の屋敷で生活しなければならなかった。
取りあえず使えそうな空き部屋を、空幻が案内する。

晴明「良いか?今日からお前達は私の屋敷で生活し、この見ず知らずのみんなと兄姉みたいに接しなければならない」

空幻『ま、義兄弟やな。要は・・・』

帝「あんた、博雅って言ったっけ?呼び捨てでいいか」

博雅「あ、ああ・・・」

椿「じゃあ帝さまは、姉上と呼びます」

燕「姉上が二人いたら呼ぶ時に厄介だなー・・・帝さまは”姉さん”でいいですよね」

帝「別にいいわよ」

博雅「・・・では私は、兄になるのか」

燕「だって、年上じゃありませんか。他に誰がいるんです?」

博雅「・・・確かにそうだな」

四人が親しげに話していると、背後から晴明が話しかける。

晴明「お前達、これから四神の特訓をするから、勾玉に封じ込めている神獣を出しなさい」

燕「神獣?」

椿「神獣って何ですかぁ?」

博雅「神に属する獣のことだよ」

帝「晴明様、どうやって出せばいいのー?」

晴明「勾玉をこうやって持って」

晴明が両手を重ねて翳す仕草をとると、四人は真似をする。
四人の神獣はそれぞれ、違う生き物の子供だった。

朱雀(雛)『ぴゃーぴゃー』

青龍(幼)『ギャ~~ス』

白虎(仔猫)『みゃ~』

玄武(小亀)『・・・』

燕「何これ、子供?」

晴明「そう、四神の子供だ。四神は、主人と共に成長する。お前達が1年ずつ大きくなれば、彼らは100年年を取って大きくなる」

博雅「へぇ~・・・。お前、今は小さな蜥蜴だけど大きな龍になるのか」

青龍(幼)『ギャース』

空幻『大事に世話するんやで~?この子らは人間のご飯あげても、大きくなるさかい』

帝「太ったりはしないの?」

空幻『それはあらへんわ』

燕「そっか。よろしくね、玄武」

椿「すーちゃん、私を守れる大きな鳥になってね」

朱雀(雛鳥)『ぴゃっ』

晴明「(・・・父上、そして先代。次は私が彼らを、立派な四兄姉に育ててご覧にみせます・・・)」


                           【晴明編】終
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プロフィール

朧幻龍

Author:朧幻龍
京都に強い憧れを持つ大阪在住の変態女人絵師
蒼龍ファミリーと安倍四兄姉の生みの親

リアルとブログでは性格が真逆
映画GS美神の蘭丸に対して異常な性欲を抱く

好きなもの:にゃてんし、my創作キャラ、七人隊、蘭丸
信じるもの:自分の才能と絵の腕前、安倍晴明と織田信長の威光

秋山澪

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