朧気。 【二人目の父じゃ】

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【二人目の父じゃ】 

------1、遊びたい年頃

狗姫がやって来て、一日も経たない平日の午前中。
蒼龍はいつも通り依頼主の話を聞きながら、除霊を行っていた。
犬神は狗姫が除霊の邪魔をしないように隣の部屋で見張っていたが、狗姫はそんな注意も聞かず蒼龍の傍でハタキを持って除霊の真似をして遊んでいた。

蒼龍「では、今から壷の除霊を始めます」

依頼主「お願いします」

蒼龍「オンハラミタギャーテイ・・・」

狗姫「・・・あーめん、素麺、ヒヤソーメン、冷やして食うのは冷奴ぉ~~」

蒼龍「~~~!!オイッ、除霊の邪魔するなってあれほど言ったろーが!!?外で遊んで来い!」

狗姫「嫌じゃ」

蒼龍は強引に狗姫の首根っこを掴んで、ぽーんっと狗姫を外に投げ出した。
再び除霊を始め、そして真剣にやっても除霊は予定より遅く終了したようだ。

蒼龍「ったく、あそこでアイツが邪魔してなかったら早く終わってたのに・・・。犬神!何故ちゃんと見張っておかなかった!?」

犬神『見張ってたけどさ、アイツオイラの目を盗んでこっそりお前の所に・・・」

蒼龍「・・・いいか、次から見張っておかねーと違う時代に置き去りにすっからな!」

蒼龍はプンプンと青筋を立てて怒り、次の仕事に移った。
しかし、次の仕事場でもハプニング発生。
狗姫が勝手に御札用の紙に、ラクガキして遊んでいた。

狗姫「ふんふふんふ~ん♪・・・見てたもれ慈父、これ妾が描いたのじゃ!慈父にそっくりじゃろう?あっ・・・」

蒼龍は無言で狗姫が書いていた絵を取り上げ、丸めて屑篭入れに捨てた。
そして、狗姫に説教を始める。

蒼龍「俺の仕事の邪魔するなって言ったろ!!?何度言えば分かるんだ!!」

狗姫の蒼い瞳は段々涙で潤み始め、ついに大泣きをした。
余程蒼龍に怒られたのがショックなのか、姫乃の部屋に行って閉じ篭ってしまった。
犬神は、蒼龍に説教した。
だが、彼は反省の色を見せずそのまま新しい護符を作り始める。

犬神『蒼龍、今のは怒鳴りすぎだろう?ちょっとは反省しろよ!!アイツはまだ子供なんだぜ?』

蒼龍「うるせェッ!!俺はガキの面倒見るのは大っ嫌いなんだ!!勝手に押し付けやがって・・・俺だって、ゆっくり仕事したいんだよ!!」

犬神は部屋で泣いている狗姫が気になり、こっそり様子を覗いに行く。
その間蒼龍は、先程捨てた狗姫のラクガキの自分を眺める。
半分やはり、後悔をしていたようだった。

蒼龍「(俺だって叱りたくなかった・・・。本当は少し時間を作って、アイツと遊んであげたいのによぅ・・・)アイツに何あげたら喜ぶかな・・・?」

ふと、子供の喜ぶ物を考えた。
自分は結婚もしてないし、子供だっていない身。
急いで私服に着替え、本屋さんに向かった。
本屋さんの育児コーナーに立ち寄り、4歳の子供が喜ぶ本などをチラチラ読み始める。
読んでいる最中、周囲の母親がヒソヒソ話をしている。

母親1「最近の若い青年は熱心ねー」

母親2「本当ね、いいお父さんになるんじゃない?」

蒼龍「(俺結婚してないんだけど・・・。)えーっと、4歳の子が喜ぶ物ランキング一位はケーキ。”しかし、甘いものの注意。あげすぎると虫歯になります”・・・か、よし!!」

本屋を出た後、魔愚那とすれ違ったが本人は気にせずケーキ屋に向かう。
丁度魔愚那はこの時、参考書を買いに来ていたようだ。

魔愚那「あれっ?今の、管理犬さん??」

ケーキ屋に入って、再び蒼龍は立ち尽くした。
財布には、小銭しか入っていない。
すると運よく、蹄孤とバッタリ出くわした。

蹄孤「おや兄君、奇遇ですね・・・」

蒼龍「お、おう」

蹄孤「所で此処のケーキ、高くて美味しいって知ってましたか?」

蒼龍「え!?し、知らない・・・」

ケーキ屋に慌てて入った蒼龍は青ざめた。
実は間違えて入ったケーキ屋は近日オープンしたばかりの新店舗で、安くて美味しいケーキ屋は隣町の方へ移転したらしい。
蒼龍の青ざめ様を見た蹄孤は、蒼龍にケーキを奢る事にした。

蹄孤「(やれやれ・・・)お好きなケーキを選んで下さい、私が奢りますから」

蒼龍「す、すまねェな。じゃあ、ショートケーキとメロンケーキ・チーズケーキ・エクレア・モンブラン・宇治茶ケーキ・ティラミス頼む」

蹄孤「・・・お幾らですか?」

店員「3500円です」

蹄孤は7種類のケーキが入ったBOXを蒼龍に渡し、自宅に戻って行った。

蹄孤「その大量のケーキ、皆さんで召し上がって下さい。私は専属パティシエに作っていただきますので」

蒼龍「おう、サンキューな」

------2、大好き!慈父

一方神社の台所では、姫乃が晩御飯のおかずを作っている所だ。
しかし狗姫は俯いたまま、落ち込んでいる。

魔愚那「狗姫さん、もうすぐ晩御飯出来ますからね。・・・どうかしました?」

狗姫「慈父が、帰って来ないのじゃ。妾が姫乃殿の部屋で泣いている間に!!」

姫乃「大丈夫やって、すぐ帰ってくるから待っていよう」

狗姫「きっと慈父は、妾がお仕事の邪魔ばかりするから怒って出て行ったのじゃ!!・・・うっ、うっ・・・慈父ぅ、ごめんなさいじゃぁ~・・・」

すると玄関の開く音が聞え、蒼龍が帰ってきた。
しかし帰り間際雨が降ったらしく、全身びしょ濡れだった。

姫乃「うわ、びしょびしょやんか!早く身体拭いて着替えてきて!」

蒼龍「おう・・・。へっくし!!」

狗姫は泣きじゃくりながら蒼龍の元に駆け寄り、濡れたまま抱きついた。

狗姫「じっ・・・慈父ぅ~~~、うわぁぁぁん!!妾、もう仕事の邪魔はせぬと父上に誓う!だから・・・家出しないでたもれぇ!!これからはいい子にするから~・・・」

蒼龍「(・・・俺が家出したのかと思ってたのか。やっぱり子供だな)・・・お前らに土産買って来た、ちょっと高いケーキだけど。あ、きっとグシャグシャかもな・・・」

狗姫「けーき?」

みんなはケーキの入ってる箱の蓋を開けて、どれを食べたいか選び始めた。
しかし不思議な事に、ケーキは全部無事だった。

魔愚那「管理犬さん、ケーキ崩れてませんよ?綺麗になったままです」

安心した蒼龍は、風呂に入ると言い出す。
続いて狗姫も一緒に入りたいと強請り出した。

蒼龍「俺、風呂入ってくる」

狗姫「妾も慈父と入ってくる!!背中流すのじゃ」

2人は離れにある広い浴槽を目指して、広い渡り廊下を歩いて行く。
広い脱衣所で一緒に脱いで、蒼龍は下を隠して風呂場に入って行った。
いざ身体を洗い始めた時、狗姫はふざけて蒼龍にこんな質問をした。

狗姫「何故下を隠すのじゃ?」

蒼龍「風呂じゃみんな、男は下を隠すもんなんだよ!!」

狗姫「ふーん・・・。慈父、背中洗ってやるぞ」

狗姫は泡の付いたタオルを持って、蒼龍の広い背中をゴシゴシ洗い出した。
蒼龍の背中は狗姫からしたら大きく感じ、全部洗えない程だった。

狗姫「うーっ!上まで届かないぞよ~!!」

蒼龍「あはは、上はもういいから先に入れ」

狗姫「うむ」

狗姫は言われたまま、先に湯船に浸かって歌を歌い始めた。
続いて、蒼龍も湯船に浸かる。

蒼龍「はぁ~~、やっぱ風呂に入ると一日の疲れが抜けていくぜ~・・・・」

狗姫「慈父は、お風呂が好きなのか?」

蒼龍「俺だけじゃないよ、風呂が好きなのは・・・。日本人に限らず外国の人だって、お風呂が好きなんだぜ」

狗姫「そうか・・・!」

ふと蒼龍は、昼間の母親の会話を思い出し、狗姫にこんな質問をした。

蒼龍「なぁ、お前・・・。俺がお前の父親だったらどんな気持ちだ?」

狗姫「慈父が妾の父上だったらか?・・・やっぱり毎日、楽しいと思うぞ。妾の本当の父上は忙しいから、全然遊んでくれぬ。でも慈父は違う。こうして妾と一緒にお風呂に入ってくれたり、お土産にけーきとやらを買って来てくれるし・・・厳しい時もあるが、今はとても優しい。妾は、慈父が好きじゃ!!」

蒼龍「(・・・////。)今度、休み貰ったら二人で遊園地行こうか」

狗姫「ゆーえんち?」

蒼龍「人間界の娯楽施設の一種だ。お前だけ連れて行ってやる」

狗姫「・・・。うむ、約束じゃぞ慈父!!」

蒼龍「仮に行けなくなっても、駄々こねるんじゃねーぞ!?」

狗姫「分かっておる!!ゆーびきーりげーんまん、うーそついたーら針1000本のーます!ゆーびきった!」

2人は指きりげんまんをして、台所に戻った。
夕食・デザートのケーキを食べ終え、狗姫は蒼龍の所に寝ると言い出す。

狗姫「妾、今晩は慈父と寝たい。枕持ってきてよいか?」

蒼龍「好きにしろ」

5分後、狗姫は姫乃の部屋から自分の枕を持って来て隣に並べて布団に就く。
狗姫は早々に寝付き、夢の中まで蒼龍の名を呼んでいる。

狗姫「慈父~・・・けーきありがとうじゃ・・・ムニャムニャ」

蒼龍「(コイツ、夢の中まで俺にお礼言ってら・・・。父親気分になるのも、悪くないかな)」

蹴飛ばした布団を被せ、蒼龍も深い眠りに就いた・・・。

                
                                 END
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プロフィール

朧幻龍

Author:朧幻龍
京都に強い憧れを持つ大阪在住の変態女人絵師
蒼龍ファミリーと安倍四兄姉の生みの親

リアルとブログでは性格が真逆
映画GS美神の蘭丸に対して異常な性欲を抱く

好きなもの:にゃてんし、my創作キャラ、七人隊、蘭丸
信じるもの:自分の才能と絵の腕前、安倍晴明と織田信長の威光

秋山澪

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