朧気。 【愛する者を守る為に戦う男】

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【愛する者を守る為に戦う男】 

------1、闘い抜く男の背中

最近になって、妖怪の数が増加し始めた。
それもそのはず。
狗姫が下界に降り立ってからというもの、強力な妖怪達が狗姫の命を狙って毎晩神社にやって来るのだから。
幾ら厳重に境内に結界を張り巡らしても、強引にでも突き破って入って来るからたまったもんじゃない。
蒼龍達は毎晩、大広間で寝る夜が多くなった。
まさに、窮鼠猫を噛むな状態だった。

翔「参ったな~・・・また来たぜ~。どうする?龍」

蒼龍「・・・とりあえず、境内の外にいる妖怪は俺が始末してくる。もし大広間に妖怪が入って来たら蹄孤、翔、魔愚那・・・お前らでケリをつけろ。」

魔愚那「言われなくとも」

蹄孤「分かりました・・・」

蒼龍「じゃあ、お前ら外に回れ!!」

蒼龍が剣を構えて外に出ようとした時、狗姫が彼の名を叫んで傍に行こうとした。
しかし蒼龍は振り向きもせず、外に向かった。

狗姫「慈父ーーー、妾も慈父の傍に・・・!!」

姫乃「・・・。狗姫ちゃん、管理犬さんは姫乃達の為に身体張って守ってくれてるねん。今外に出ちゃったら、戦いの邪魔になるだけや。大人しく大広間で待っていよう」

狗姫「・・・・・うむ。」

外で必死に戦う蒼龍を見ていた狗姫は、ふとトイレに行きたくなった。
トイレに向かうには、外に出て長い渡り廊下を通らなければならない。
狗姫はちょんちょんと小指で姫乃の腕を小突いて、トイレに行きたいと申し出た。

狗姫「姫乃殿ぉ、厠行きたい!漏れそうじゃ~」

姫乃「ええ!?こんな時にトイレなん?(どうしよう・・・。今障子を開けたら確実に妖怪に狙われちゃう!誰かに護衛して貰いながら行かなアカン・・・!!でもみんな、外の方へ行ってもうたし・・・。他に手が空いてる言うたら・・・蘭丸しかいない!)蘭丸っ!」

蘭丸「はい」

姫乃「(うぅ~~、コイツに頼むのはどうも言いづらいわぁ~・・・。)管理犬さんに代わってのお願いや!狗姫ちゃんをトイレに連れて行ったって!!」

蘭丸「・・・承知致しました」

蘭丸は狗姫を抱えて一瞬でトイレに連れて行った。
蘭丸に頼んで正解だったのかもしれない・・・と、姫乃は一安心した。

狗姫「蘭丸殿~、慈父は格子窓からの隙間でも入ってくると言うておった。ちゃんと見張っててたもれ!?」

蘭丸「はいはい・・・私は常にお傍におりますから」

それから5分後、狗姫はスッキリした顔でトイレから出てきた。
再び狗姫を抱えて大広間に戻る。

姫乃「・・・あ、お帰り。ちゃんと連れて行ってくれたんやな?」

蘭丸「はい。・・・所で何故、ご自分からの頼みごとだと申さなかったのです?」

姫乃「な、何の事や!!?姫乃からの頼みごととちゃうで~?!」

すると、戦いが終わった蒼龍達が手傷を負って戻って来た。
以前より傷の数が増えていて、霊力の疲労も激しかった。
刀から放出される妖力の宝石の色が、真っ白になっている。
宝石が白くなっていると、次の技が出せなくなるらしい。
宝石の色は即ち、筆の持ち主の力を表している。

犬神『お前の筆の宝石、色が白くなっている・・・!!技を使い過ぎたのか!!?』

蒼龍「どうもそうらしい・・・ははっ・・・はははっ・・・」

蒼龍はその場で、ぐったり倒れ込んだ。
今回一番戦ったのは、紛れもない蒼龍だ。
高い熱もある。
蒼龍は霊力持ちでも、ただの人間。多少休ませないと、早死になる可能性が高くなる。
犬神は蒼龍を急いで布団に運び、休ませた。
布団に入ったままでも、蒼龍は高い熱に魘され続けている。

------2、小さな守り神

蒼龍が寝込んで二日目、一向に熱は下がらない。
魔愚那曰く、霊力が強い御祓い師は力を使いすぎると高熱を出して魘されるんだとか。

魔愚那「・・・幸い命に別状はありませんが、このまま戦い続けるのは不利かもしれません。管理犬さんは特に霊力が高い人間ですから、一週間ほど休ませれば力も回復するでしょう」

姫乃「ここ最近、特に休んでなかったもんなぁ・・・。」

翔「今度は俺達が代わりに戦わないとな!でないと、龍の身体が持たないだろう」

蹄孤「では・・・交代で戦い、交代で看病すると致しましょう」

今晩も、狗姫を狙って妖怪達がわんさか境内に集まって来た。
しかし、昨晩より数が多くなっている。
今夜戦う番は、翔と魔愚那だ。
翔が音波で動きを封じている隙に、魔愚那が撲殺する。
暫くギターを弾き続けている翔は指が攣りそうになったが、倒れている蒼龍の代理に戦い続けている。
魔愚那はまだまだ倒し足りなさそうだが。
大広間で看病している4人は、温くなった水を交代で取り替えて蒼龍の様子を覗っている。
幾らタオルを変えても、熱は引かない。
犬神は、うとうと眠りかけている姫乃と蹄孤に休むように問いかけた。

犬神『姫乃ちゃん、明日学校だろ?もう遅いから、部屋で寝て来い。遅刻するかもしれないし。蹄孤も不眠不休だろ?狐神のあふぉうが心配するといけないから、先に帰ったらどうだィ。後は、オイラ・狗姫・蘭丸が看病すっから』

姫乃「ほな、もう寝るね・・・おやすみ~・・・」

蹄孤「兄君によろしく・・・」

妖怪退治から戻って来た翔と魔愚那は、さっさと布団を敷いてその場で倒れ込むようにして眠りこける。
その間、犬神は必死でタオルを返る。
犬神も蘭丸も、昨日から眠っていないと悟った狗姫は2人の上に布団をかけた。

狗姫「(慈父・・・妾はいつも、お主に助けられてばかりじゃったのぅ。今回は、妾が慈父を助けてやるぞ!)」

狗姫は蒼龍の額に手を翳して蒼龍の熱を吸収し、代わりに少ない霊力を半分分け与えた。
熱が引いた途端、苦しんでいた蒼龍の顔は安らぐ眠りの顔に変わり、すやすやと寝息を立てて眠っている。
安心した狗姫も看病に疲れたのか、蒼龍の布団の上にころんっと横になって眠り始めた。
翌朝、すっかり元気を取り戻した蒼龍は一番早く目が覚める。

蒼龍「ふぁ~~~あ、良く寝たぁ~~・・・。あれっ?熱が引いてる・・・一体誰が・・・。ん?」

狗姫「慈父・・・早く良くなってみんなでゆーえんちに行こうぞ・・・すぴ~」

蒼龍「(まさかコイツが俺の為に・・・?)ふっ・・・。ありがとうな、狗姫。俺、今夜もみんなの為に戦うから」

軽く頭を撫でて、いつも通り神主の装束に着替えて境内を掃除する。
蒼龍は今宵も、愛しき者の為に戦う・・・。


                                END
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プロフィール

朧幻龍

Author:朧幻龍
京都に強い憧れを持つ大阪在住の変態女人絵師
蒼龍ファミリーと安倍四兄姉の生みの親

リアルとブログでは性格が真逆
映画GS美神の蘭丸に対して異常な性欲を抱く

好きなもの:にゃてんし、my創作キャラ、七人隊、蘭丸
信じるもの:自分の才能と絵の腕前、安倍晴明と織田信長の威光

秋山澪

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