朧気。 【安倍家裏怪奇伝承】~血の花と鳥~

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【安倍家裏怪奇伝承】~血の花と鳥~ 

今回はホラーな展開に執筆してみた。
グロテスクな表現が含まれております、心臓の弱い方は注意。。。
-----------壱、骨入り西瓜

平安時代、初夏。
安倍四兄姉の双子・椿と燕は、久しぶりに生まれ育った村へ里帰りをした。
それもそのはず。
今生まれ育った村では、西瓜が豊作らしい。
二人は村人の手伝いの為、村に帰還したそうだ。
椿は、村長に挨拶をする。

椿「村長さん、お手伝いに参りました」

村長「おや椿さまに燕くん、ワザワザ手伝いに村へ帰って来たのかね」

燕「はい。そうだ村長さん、手伝ったら西瓜下さいよ?」

村長「あはははは、分かってるよ。じゃあ、始めようか」

燕と椿は足袋を脱いで袴を汚さないように折り曲げて、畑に足を踏み入れた。
鎌を握り締め、身長に西瓜の蔓を切り離す。
二人は泥だらけになったが、気にすることもなく西瓜の収穫作業を続けた。
夕刻、水浴びをした二人は村長さんの屋敷で採れたばかりの西瓜を頂く。
その日の事だ。
村長さんの奥さんが西瓜を切ろうとした時、西瓜はなかなか二つに切れない。

村長の奥さん「変ねェ・・・ちょっと力を入れれば切れるはずなのに・・・。仕方ないわね、斧で切っちゃいましょう」

不思議に思い、村長の奥さんは思い切って斧で西瓜を割った。
その瞬間、西瓜の中から頭蓋骨が出てきたではないか。
奥さんは、悲鳴を上げずにはいられなかった。

村長の奥さん「きゃ・・・きゃああああああーーーーーーー!!!」

燕「どッ・・・どうしたんですか?!・・・!!!」

椿「ヒッ・・・!が・・・骸骨・・・」

村長「一体、何故西瓜の中に骸骨が・・・?!」

燕「それは分かりません。今夜僕の相棒に頼んで、睡骨先生に誰の頭蓋骨か調べてもらいます。念の為に今日収穫した西瓜も全部割って調べてみましょう。ひょっとすれば、まだ他にあるかもしれません・・・」

異変に気付いた椿と燕と村長は、奥さんの下に駆け寄った。
椿も悲鳴を挙げ、恐怖のあまり燕に縋り付く。
何故西瓜の中に頭蓋骨が・・・?
その翌日、畑から収穫された内3つの西瓜から頭蓋骨が見つかった。
燕の式神に招かれた睡骨、それと一緒についてきた煉骨は、頭蓋骨を手にとって誰の物か調べ上げた。

睡骨(善)「この三人は・・・男性の頭蓋骨の頭部ですね。それも、まだお若い」

煉骨「すげーな、そんな事まで分かるのか・・・」

睡骨(善)「死後は恐らく、数年前くらいでしょう。この村で、誰かお若い方がお亡くなりになったとかお聞きになりませんでしたか?」

睡骨の尋問に、村の一人が当時の事を語り始めた。

村人「そういえば数年前、この村で慕われていた男が三人死体で発見されたって」

燕「(・・・!!)」

睡骨(善)「どんな方か、覚えてらっしゃいますか?」

村人「確かその三人は、同い年だったかな・・・。誠実で優しくて、村の若い女人達に人気があったよ」

睡骨(善)「そうですか・・・」

男が話し終えた後、燕は俯いたまま黙る。
何か知っているような表情に、煉骨は燕を疑い始めた。

燕「(あの見つかった骨は僕が殺した三人の頭蓋骨だったのか・・・!!くっそう、あの時死体を別の場所に埋めれば良かった--------)」

煉骨「(さっきと様子がおかしい・・・。何か知ってやがるな、燕のヤツ)」

その夜、睡骨は椿達の神社の空いている部屋を借りて泊まり、熱心に頭蓋骨の検死を続ける。
一睡もしない睡骨に、煉骨は燕の事を離し始めた。

煉骨「・・・まだ寝てないのか、睡骨」

睡骨(善)「はい。それと、暫く私はこの村に残ってあの頭蓋骨の事を調べます。それに、昼間の村人さんが話していた事も気になりますし------」

煉骨「ああ、昼間の話か。その事だけど・・・燕のヤツ、何か知ってるみてぇだったぜ」

睡骨(善)「燕くんが?」

煉骨「明日問い質してみるよ」


-------------弐、悲劇

更にその翌日、再び別の西瓜から別の白骨化した部分が見つかったと村人が睡骨の下に持って来た。
遺骨は全て、三体の頭蓋骨の持ち主と一致。
少しずつではあるが、怪奇事件が解けそうだった。

睡骨(善)「(これで、頭蓋骨の持ち主が一致・・・。いずれも、若い男性。共通される事と言えば、三人は慕われていた。でも誰に慕われていたのか------・・・)」

一方その頃、煉骨は椿から話を聞きに部屋へ訪れる。
部屋にいる椿はいつもと違い、暗い表情で俯いている様子だ。
椿もまた、何か知っているようだった。

煉骨「椿、昨日の事で何か知ってるんだな・・・?もし知っているなら、俺に話して欲しい」

椿「・・・」

煉骨「椿、頼む!!何があったか、俺に教えてくれ!!!」

椿「・・・話したら最後、貴方の欠片が無くなりますよ?」

煉骨「構うもんか!」

やがて椿は、黙って部屋の障子を閉め切った。
そして小声で、過去の出来事を語り始める。

椿「これは、あの三人がまだ生きていた頃の話です。私は当時、その三人とお付合いしていました。三人は私をフッて、別の方を付合ったそうですが・・・所がその三人は、私をフったその日に殺されて・・・」

煉骨「・・・で、一体誰に殺されたんだ!?」

椿「それは--------・・・!きゃあああああああッッ!!!ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、もう言わないから許してぇぇぇぇぇぇ・・・!!!」

煉骨「ど、どうした椿!!?」

突如、椿の表情が恐怖に豹変した。
煉骨の背後に、冷たい目で見下し瞳孔開きっ放しの燕が椿を睨み付けていたからだ。
そして燕の手には、血がベットリこびり付いた包丁と四魂の欠片が握られている。
椿と話し込んでいる間、別の場所で睡骨を刺したらしい・・・。
彼女に続いて煉骨も、表情が強張る。

煉骨「・・・燕お前、まさか睡骨を・・・!!!」

燕「フフッ・・・フフフッ・・・あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!!!」

椿「どうして!?どうして睡骨先生まで殺しちゃうんですか!!?あんなに貴方の事を優しくしてくれたのに・・・」

燕「・・・これ以上僕がやったって事を睡骨先生に知られると、僕の大事な自尊心が傷付けられちゃうのでね・・・早々に始末してやりました」

椿「うっ・・・うぅっ・・・」

煉骨「泣くな椿、お前には俺がいる」

椿「煉骨さぁ・・・ん・・・。うっ・・・ひっく・・・」

煉骨「大丈夫・・・大丈夫だから、な。俺が傍にいてやる、心配するな」

燕「(・・・この場に及んで、姉上を庇うとはいい根性だ----。いいや、拷問部屋行きにしてくれる!!!)」

椿は泣き崩れ、その場でしゃがみ込んだ。
傍で煉骨が構うと、燕の表情が一気に嫌悪になる。
燕は、自分以外の者が椿といると許せないらしい。
言うなれば、嫉妬心を抱いている。
抱き合う煉骨の背後から、燕は鈍器で頭を殴った。
気絶させられた煉骨は、椿の肩で倒れ込む。
倒れ込んだままの煉骨を引き摺り、燕は何処かへ連れて行こうとした。

煉骨「う゛ッッッ・・・」

椿「煉骨さん!!?しっかりして、煉骨さんッッッッ!!!!!・・・燕、煉骨さんをどうする気ですか!?」

燕「・・・僕お手製の蔵にある処刑部屋に連れて行きます・・・。其処で終止、僕が行った行動を姉上に見て貰おうと思いましてね・・・。さぁ、ついて来て下さい」

椿は燕と共に謎の蔵・・・要は燕専用の処刑部屋にやって来た。
蔵の中には何処から集めてきたのか、大鉈や人体切断用巨大鋸、はたまた張り付け台まである。
壁には、恐らく数年前に殺したであろう男性達の血痕が残っている。
椿は道具を見ただけで、吐きそうになった。

椿「こ、これは・・・」

燕「父上達亡き後に、僕が落ちていた鉄の破片を拾って錬金術工具の方に特別に作って頂いた物です。さて、今から煉骨さんは姉上の前で悲鳴を挙げて骨になるでしょう。ついでに姉上も、縛り付けます」

燕は煉骨が逃げ出さないよう、台に張付けた。
張付け作業が終えたと同時に、目を覚ます。

煉骨「・・・う・・・。此処は何処だ」

燕「僕専用の処刑部屋です。貴方はこれから、姉上の見てる前で死んで貰いますから」

煉骨「・・・一体何を理由に俺を殺そうとしてるか知らねぇけどな、今のお前は狂い過ぎている!!!睡骨はおろか、大事な姉の椿まで縛り付けて・・・」

燕「・・・うるさいッッッッ!!」

煉骨「うあ゛あ゛あ゛ーーーーーーーーッ・・・!!!!」

椿「やめてぇぇぇぇぇぇ!!!!お願いやめてーーーーーーーッッッ!!」

燕は出刃包丁を片手に、煉骨の左肩を切付けた。
煉骨の肩から、大量の血が溢れ出す。
痛みに耐え切れず、椿の前で叫んだ。
ショックを受けた椿は叫び狂う。

燕「苦しい・・・?苦しいですか、煉骨さん・・・。でもね、僕の方がもっと苦しいんですよ・・・。姉上を慕い、常に傍にいて、ついに好き過ぎた余り姉上の躯に手を出して-------それが僕は許せない・・・!!貴方のとった行動と存在感全てにね・・・」

煉骨「・・・ぐッ・・・!!!」

燕「さてと、次は首を切って欠片を取り出しましょうか。あ、でもただ切るだけじゃ面白くないなぁ・・・。貴方が失神するまで刺し続けるか」

片手で煉骨の首を押さえ、右手に出刃包丁を構える。
喉を掻っ切って、欠片を抉り出すつもりらしい。
殺される前に、煉骨は燕に言った。

煉骨「お前、椿の見てる前で俺を殺してみろ・・・。絶対・・・後悔する----------」

燕「・・・僕は後悔なんてしませんよ・・・」

煉骨「ぐッ・・・ぐああああああああッッッッッ・・・!!」

椿「やめてーーーーーー!!!!やめてやめてやめてやめてやめてやめてーーーーーーーーー!!!!!」

燕は煉骨の喉目掛けて何度も包丁を突き刺す。
無心に刺し続ける傍らで、椿は再び嘆き狂う。
いくらやめろと言っても、燕は止めようとしない。
それどころか逆に、楽しんでいた。

燕「はっはっはっはっはっは」

煉骨「こ・・・この拷問狂・・・!!」

燕「ふふっ・・・ふふふっ・・・。姉上、大事な大事な彼を目の前で痛めつけられてどうですか・・・?悔しいですか?!悔しいですよね!!?」

燕が泣きじゃくる椿に尋問すると、こんな答えが帰って来た。
何故人を傷付けるのか・・・。

椿「・・・どうして・・・どうしてこんなコトするの・・・?」

燕「・・・どうしてって・・・僕は姉上を独り占めしたかったんですよ」

椿「・・・」

燕「僕以外のヤツが、姉上と付合うなんて許せない・・・!だったらいっその事、この世から消してやるってね・・・」

再び包丁を喉に突き刺し、煉骨の首から血が滴り落ちる。
壁には血糊が付着し、新たに床が真っ赤に染まった。
煉骨はと言えば、血は流しているが死んではいない。
欠片を抜かれない限り、七人隊は死なない。
散々刺し終えた燕は欠片のある場所を刺し、煉骨の欠片を奪う。
煉骨は台に張り付けられたまま、骨になってしまった。

燕「・・・楽しかったですよ、煉骨さん。この欠片、僕が貰ってっておきますね・・・」

煉骨「よせっ!!やめ・・・ろ・・・」

椿「!!!」

燕「これでもう姉上を奪う輩はいなくなった。・・・縄、解いてあげます」

煉骨がいなくなったと同時に、椿は解放される。
椿は真っ先に煉骨の白骨死体の下に駆け寄り、頭蓋骨を抱き締めた。

椿「(・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい煉骨さん・・・。私、見てるだけしか出来なくて・・・大事な貴方を救えなかった・・・。だから・・・私も-------)」

燕「もういいでしょう?姉上・・・。さっさとその頭蓋骨を捨てて下さい・・・。・・・姉上?」

椿の腹が赤く染まり、血が滴る。
左手で頭蓋骨を抱え、右手には包丁を持って自分の腹部を刺している。
罪滅ぼしとして、自害する気だった。

椿「彼は・・・殺された他の誰よりも傍にいて優しくしてくれた大事な死人(ひと)だったのに・・・それを燕は易々と殺してしまった。私は貴方の罪滅ぼしとして、自害します」

肉を切る鈍い音が、部屋中に響き渡る。
何度も何度も椿が包丁で、自分の腹を刺している。
燕はこの時やっと、自分の今までやった罪の重さを後悔した。
大事な人が消えていくという哀しさを・・・

燕「やめて下さい姉上ッッッ・・・!!もう・・・もう誰も殺さない・・・殺さないから、僕の前からいなくならないでーーーーーーーーー!!!・・・あっ・・・」

時、既に遅し。
椿は血を流しすぎた余り、煉骨の頭蓋骨を抱えて息を引き取った。
最愛の姉を失った哀しさで、燕はショックを受ける。

燕「(僕は・・・僕は・・・姉上を死に追いやってしまった・・・。全部僕の所為だ・・・僕が悪いんだ・・・僕がいるから姉上が----------)」

再び倒れ込んでいる椿の遺体から包丁を奪い、燕は己の肉体に刃を食い込ませた。
幾らか刺し続けると、椿同様に血を流し過ぎて自分も息を引き取った。
これが世に言う、「人を呪わば穴二つ」だ。


                         【終】
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プロフィール

朧幻龍

Author:朧幻龍
京都に強い憧れを持つ大阪在住の変態女人絵師
蒼龍ファミリーと安倍四兄姉の生みの親

リアルとブログでは性格が真逆
映画GS美神の蘭丸に対して異常な性欲を抱く

好きなもの:にゃてんし、my創作キャラ、七人隊、蘭丸
信じるもの:自分の才能と絵の腕前、安倍晴明と織田信長の威光

秋山澪

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