朧気。 【安倍家裏怪奇伝承~狂気の姫君~】

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【安倍家裏怪奇伝承~狂気の姫君~】 

オリキャラホラー小説第弐弾。
今回は帝の話。
蛇骨に嫉妬し、帝が狂い出す・・・
------------壱、愛情表現

蛮骨と蛇骨がまだ七人隊を結成する前の事。
二人は西国の早村家から依頼を受けた。
小さな城ではあったが、地元で育てた野菜料理を堪能した時故郷が懐かしくなった。

蛇骨「兄貴兄貴、この料理美味いなぁ」

蛮骨「おう、俺らの故郷を思い出すよな」

帝「(なんという豪快な食べっぷり・・・素敵・・・)」

蛮骨が豪快に料理を食する姿に見惚れていたのは、早村家女城主・帝。
16という若さで城を受継ぎ、今に至る。
因みに、まだ求婚者はいない。
この時、帝は彼の為に尽くそうと心に秘めた。
・・・その夜、帝は蛮骨の元に足を運ぶ。
こっそり鎧と血の付いた刀に、熱心に仕事が打ち込めるようにと願いを込めながら丁寧に磨き上げる。
翌日、蛮骨は枕元に置かれた刀と鎧に目を向けた。
蛮竜と鎧に、光沢感がある。

蛮骨「俺の蛮竜と鎧がピカピカだ・・・。誰がやってくれたんだろう」

蛮骨は朝食時、蛇骨に尋ねた。

蛮骨「お前か?俺の蛮竜磨いたの」

蛇骨「え?!俺じゃねーよ」

蛮骨「じゃあ、姫様・・・お前か?」

帝「ええ、また使えるようにピカピカにね・・・」

蛮骨「・・・ありがとう!!お前、料理だけじゃなくて磨くのも上手いんだな!」

帝「そうかな・・・////」

蛮骨は、帝に感謝した。
これだけ気の利いた女はいないと・・・。
この日を境に、蛮骨と帝の仲は縮まっていった。
そして、蛇骨を差し置いて毎晩二人で逢う時間が多くなる。
二人は徐々に惹かれ合っていく。
ある日帝は、蛮骨から婚約の申立てをされた。

蛮骨「姫・・・いや、帝。俺の女になれ」

帝「えっ・・・?あたしなんかでいいの・・・」

蛮骨「当たり前だろ!?お前は料理が上手いし、刀を磨くのだって上手いじゃねーか!これ以上誇れる女はいねぇよ」

帝「本当!?じゃあ、是非あたしを貴方の嫁に!」

様子を陰から伺っていた蛇骨は、帝に嫉妬心を抱いた。
自分が女だったら、どれだけ良かっただろうか・・・。
そんな事だけを思うようになってしまった。

蛇骨「(兄貴も兄貴だ・・・。あの女に騙されてやがる。俺が女だったら、きっと兄貴を----。よし、いっちょあの姫に仕返ししてやっか・・・)」

------------弐、嫉妬

翌日、蛇骨は帝の前で蛮骨と仲良い様子を見せつけた。
帝は蛇骨の事を女と勘違いしているらしく、激しく蛮骨を睨み付けた。

蛇骨「兄貴ぃ~!」

蛮骨「何だよ、気持ち悪ぃな~・・・」

帝「(・・・ム!!)」

蛇骨「(ひひひっ・・・!嫉妬してる嫉妬してるぅ・・・♪もっと困らせてやるか)兄貴、接吻しようぜ」

蛮骨「はァ!?何言ってんだお前-----んッ!!?」

帝「・・・」

蛮骨は蛇骨に断りも無しに、堂々と帝の前で接吻してしまった。
これにはもう、帝も二人の仲に入る事など出来ない・・・。
悔しい余り、帝は城を飛び出し、行方を眩ました。

帝「そっか・・・蛮骨、あたしよりその人の方がいいんだねやっぱり」

蛮骨「ち、違-----」

帝「さようなら・・・もう城に戻らないから」

帝が城を飛び出したその日、城中・・・いや村中大騒ぎになった。
城主が行方不明というお尋ね者の張り紙が村中張られ、村人総出で捜したが彼女は戻って来なかった。
蛮骨達も賃金だけを貰い、城を一度離れる。
今考えてみれば、全ての原因は蛇骨にあった。

蛮骨「蛇骨、お前の所為で帝が出て行ったんじゃねーか?!第一、お前”男”であることを帝に言ってなかったろ?」

蛇骨「あははっ、悪ぃ悪ぃ。兄貴に悪い虫(女)がつかねーように追い払っただけなんだけど・・・」

蛮骨「お前はいいかもしれねーが、俺は最悪だ!あのままいけば俺は、帝と夫婦になって城主になってたハズなのに・・・」

城主になれなかった事を悔やんでいると、足元に何か転がって来た。
蛮骨はそれを掴んで拾い上げる。
よく見ると・・・人間の生首だ。
それも男女の-----
殺されてからまだ時間は経っていない。
血の痕を頼りに、首が転がって来た場所を辿る。
暫く歩いて行くと、やはり男女の死体が転がっている。
そして、ある村にやって来た。
その村はやたら薄暗く、鴉が飛び交っているではないか。
足元には、また死体が転がっている。
徐々に蛮骨は、嫌悪に陥る。

蛮骨「さっきの生首といい・・・死体が多過ぎるぜ」

蛇骨「死体を見るのは平気だけどよぉ、誰がこんなに殺しやがったんだ?」

すると、小屋の中から血塗れになった女の子が這い出てきた。
一目散に蛮骨の下に駆け寄る。

----------------参、血狂いの姫

少女「お兄ちゃん、悪い人じゃないなら助けて!!!」

蛮骨「どうした?何かあったのか」

少女「血狂い姫が・・・血狂い姫が村人を皆殺しにしたの・・・」

蛇骨「血狂い姫?」

少女は泣き止んだ後、蛮骨と蛇骨に最近この村で遭った事を話し始める。
それは、途轍もなく恐ろしい事だった。

少女「さっきこの村に剣を持った女の人が突然やって来て・・・村の・・・みんなを・・・」

蛮骨「女?!それはどんな女だ!!?」

少女「髪が腰まで長くて、お姫様の格好をしていた・・・」

蛮骨は、背筋が凍りついた。
殺したのは間違いなく帝だと悟った。
夕刻が迫った頃、蛮骨と蛇骨は少女の家に泊まる事になった。
大したおもてなしは出来なかったが、ご飯と味噌汁だけご馳走になる。

少女「ごめんね、これだけしか用意出来ないんだー・・・」

蛮骨「いい、飯だけ腹に入っちまえば一緒だし」

たらふく食べた後、少女は小屋の奥で眠り始めた。
-------三人が寝静まった、その夜の事・・・。
蛇骨は何者かの気配を感じ、足音の方向へ一人で向かう。

蛇骨「(誰かがこの小屋に近づいてきやがる・・・。誰だァ?)」

蛇骨刀を構え、近づいてくる方向に足を運ぶと死体が倒れている。
それは自分で間違えて斬り殺してしまった、村人の死体だった。

蛇骨「なッ・・・!?変わり身だと!?」

その背後、蛇骨は何者かに首と背中を刺され、血を大量に流した。
そして・・・蛇骨を襲った犯人は、城を飛び出した帝だった。

蛇骨「・・・て、てめぇは・・・帝・・・!!」

帝「ふ、ふふっ・・・あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!!!」

蛇骨が血を吐く傍で、帝狂ったように不気味に笑い出す。
その表情は、自分の性格異常に悪かった。

蛇骨「お前だったのか・・・村人を殺しやがったのは------」

帝「・・・ええ、そうよ」

蛇骨「欠片を盗られる前に聞くぜ?何で関係ねぇ村人を殺したんだ・・・」

帝「あら、それは人殺し好きのアンタだって同じでしょ?あたしは、フラれたショックで気が動転して村人に手をかけたのよ・・・。そうだ、彼を諦める代わりに今死んでくれる?」

蛇骨「冗談もほどほどにしろっつーの。さもねぇと・・・ぶっ殺すぞぉ!!?」

蛇骨刀を再び振り翳し、帝も負けじと刀で応戦する。
蛇骨の返り血を浴びるほど、帝の笑いは倍増していく。

帝「あっはっはっは・・・その様子じゃ死ぬ気ゼロのようね、いいわ・・・。無理にでも死なせてあげる」

凄まじい斬り合いの中、帝は傷だらけの血塗れになりながら蛇骨の欠片を奪った。
帝の足元には、蛇骨の無惨な死体が横たわっている。

帝「勝った・・・憎い憎い蛇骨に勝ったわ!!!これであたしは蛮骨と夫婦になれる--------」

蛇骨の死体の背後、蛮骨が突っ立っている。
帝は血だらけになったまま、蛮骨の下に駆け寄っていく。

帝「蛮骨・・・蛮骨ーーーーーーー!!あたしね、蛇骨と戦って勝ったんだよ」

蛮骨は無言で帝の腹に、蛮竜の刃を突き立てた。
帝の腹から、赤い雫が滴り落ちる。

帝「・・・・・・蛮・・・骨・・・?」

蛮骨「お前、よくも俺の大事な仲間の蛇骨を殺しやがったな・・・。お前なんか嫌いだ・・・死んでしまえ」

帝「そ・・・んな・・・」

蛮骨は帝の死体を川に投げ捨て、その場を後にした。


---------------四、何処までも

翌日、川で帝の死体があがったと村中で騒ぎがあった。
急遽城で帝の供養が行われ、村中の者が深い哀しみに包まれる。
そして蛮骨が村を離れたその日の事だ。
蛮骨の泊まっている小屋だけ、毎晩物音が聞える。
戸を開けても、誰もいない。

蛮骨「(悪戯か?それにしても何で俺の所だけ・・・)」

更にその翌日の早朝、水面で顔を洗っていると別の顔が映っている。
もう一度顔を洗うと、何ともない。
気にせずに市場へ買出しに行くと、子供が蛮骨の背中をずっと不思議そうに見続けている。
蛮骨は、その子供に尋ねた。

蛮骨「おいガキ、何で俺の背中ばっかり見てやがる?!」

子供「・・・だってお兄ちゃんの背中に、血塗れのお姫様がいるから」

蛮骨は、おそるおそる背中を振り返った。
その背中には、子供の言う通り血塗れの帝がベッタリと張り付いていた。


                  【終】
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プロフィール

朧幻龍

Author:朧幻龍
京都に強い憧れを持つ大阪在住の変態女人絵師
蒼龍ファミリーと安倍四兄姉の生みの親

リアルとブログでは性格が真逆
映画GS美神の蘭丸に対して異常な性欲を抱く

好きなもの:にゃてんし、my創作キャラ、七人隊、蘭丸
信じるもの:自分の才能と絵の腕前、安倍晴明と織田信長の威光

秋山澪

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